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沿革
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public safety
日本下水道協会発行の「下水道用マンホール安全対策の手引き(案)」ではグラウンドマンホールの浮上飛散やがたつき、破損、スリップ、腐食など8項目についての安全対策の必要性が説明されています。グラウンドマンホールには道路の一部として、また管路の一部として、両方の安全性能が求められています。
道路領域における安全性能としては「がたつき」や「スリップ」、「破損」などの項目があげられます。がたつき防止のための「急勾配受け構造」による安全性や、破損を防止するための強度については道路構造物としての安全性で詳しく解説しています。
昭和~平成にかけて車両通行量が増大し、併せて集中豪雨の増加など、大きな環境変化やそれによる課題が発生しました。その一つが「雨天時における二輪車のスリップ事故増加」です。JSWAS G-4には耐スリップに対する規定はないものの、道路上の安全を守るためにも、当会では雨天時にスリップ懸念がある箇所へ「耐スリップ防止性能蓋」の設置を推奨しました。雨天時には、水や砂がタイヤと蓋の表面の間の膜となり滑りやすくなりますが、当会会員社の耐スリップ型製品には、できるだけ蓋の表面に水や砂が乗らない突起形状が配置されており(右図・上)、表面に溜まった水や砂をマンホール蓋の外に効率的に排出できる構造を有しています。(右図・下)
耐スリップ仕様のイメージ
以下の試験映像で一般的な仕様のグラウンドマンホールと耐スリップ仕様のグラウンドマンホールを比較すると、その性能の違いがよくわかります。
管路における安全性能としては「浮上飛散」「不法投棄侵入」「転落・落下」「雨水流入」「腐食」などがあげられます。 このうち【浮上飛散防止のため、管路内の圧力を開放する性能】や【マンホール内に人が転落することを防止するための「転落防止梯子」の機能】、【グラウンドマンホールの腐食によるリスク】については下水道管路施設としての安全性で詳しく解説しています。
従来のグラウンドマンホールの施工は、マンホール本体に蓋を乗せるだけ方法が主流でしたが、近年集中豪雨等の増加によりマンホール本体内の内圧が上昇し、蓋や受枠ごと飛散する現象や周辺舗装の隆起、地震災害による横ずれなどが問題となっています。
これらの顕在化した問題に対する解決策として、当会はマンホール本体とグラウンドマンホールの一体化施工を推奨しました。マンホール本体とグラウンドマンホールの受枠がボルトで固定されることで集中豪雨時の蓋の浮上防止や、地震災害時の横ずれ防止になります。また、蓋の飛散によるマンホール内部への転落事故の予防にもつながります。
引用:「JIS A 5506:2018 付属書B‐c」
マンホールは右図のように①グラウンドマンホール(蓋(青)と受枠(緑))、②基礎調整部(オレンジ)、③アンダーグラウンドマンホール(灰色)から構成されており、これら全体を総称して“マンホール”と呼ばれています。 またグラウンドマンホールは「マンホール蓋」だけを技術的範疇とせず、「受枠」「マンホール本体との接合部分である基礎調整部」までを技術的な範疇としており、マンホールの中でも地上部分と地下部分をつなぐアクセスポイントとして衝撃や荷重に対する強度や耐久性などの安全性が求められています。
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